エミリー、ついに檳榔に手を出す。
台湾・高雄に行ってきたよ!
そして人生初の檳榔(びんろう)を嗜んできたよ!!
今回の高雄行きのお目当ては高雄85ビル展望台から夜景を撮ることだったんだけど、いざ高雄85ビル展望台へ来てみたらまさかのリニューアル工事中で入れず。
85ビル展望台に入れなかった私が失意のうちに街歩きをしていると、なんとそこには檳榔の屋台があるではありませんか。
まぁ檳榔はわりとどこにでも売ってるけど、でも買ったことはなかったの。だってなんだか怪しいし、箱にえっちなお姉さんの写真が付いてたりするし……キャッ。
今は落ち込んでいて、かつムシャクシャしていて、なんだかハジケたい気分。ちょっとだけなら試してみてもいいんじゃない?
屋台に近づき、ディスプレイケースに並べられた檳榔を眺めてみる。フーン、どれもひとパック90元だけど、入ってる個数が違うのね。粒の大きさが違うのかしら。こっちのは紙の箱に入っているけど、そっちのはジップロックみたいな袋入りなのね。フーン、ヘェー、まぁ、買うとしたら30粒入りのヤツかな。まぁまだ買うと決めたわけじゃ(ガラッ
小姐「你好」
ぼく(ビクッ)
ディスプレイケースわきの小窓が開いて、その中からお姉さんに声をかけられた! というかその小窓は商品の出し入れ用じゃないんだ……パチンコ屋の景品引換所みたいでますます怪しい雰囲気だぞ。
小姐「あーた檳榔欲しーの?(ニヤニヤ)」
ぼく「あ、は、はい」
小姐「どれがいーの?(ニヤニヤ)」
ぼく「えっと、この箱の、これは小粒のヤツですかね……?」
小姐「そーよ(ニヤニヤ)」
ぼく「じゃあそれで」
小姐「あーた檳榔初めて?(ニヤニヤ)」
ぼく「は、はい……」
小姐(ニヤニヤ)
ぼく「…………」
なんかこれ若い男の子が初めてエッチなお店に行ったときのボーイさんとのやりとりに近いんじゃないかな。檳榔一箱を買うだけでちょっと恥ずかしい。というかオバサン小姐がニヤニヤしすぎ。何この気持ち。
そんなこんなで、15粒45元(半分サイズお値段半分)で檳榔をゲット! なお残念ながら(?)パッケージにえっちなお姉さんの写真は付いていなかった。また別のところで買ってみよーっと。
道端で檳榔をカミカミする勇気なんてないから、サッサと宿に戻るぞ! レッツトラ~イ!! 檳榔、オープン!!
箱の大きさはタバコの箱と同じくらい。檳榔の見た目は、ミニチュアのヤシの実とか、緑のドングリみたいな感じ。
香りが独特で、天然の甘ったるさに青臭さが加わっている。あと、ちょっと「こういう漬物ありそう」みたいなクセのある香りがする。ずっと嗅いでいたい匂いではない。
これを、ねぇ。口に入れてモグモグ、ねぇ。……思い切って口に入れるぞ! えーい!!
(モグモグ……カミカミ……)
これ、まだ熟してないのに食べちゃったときの何か(何かはわからない)みたいな青臭い味がする。そして唾液がメチャクチャ出る。これは飲んじゃダメなヤツだから口から出すんだけど、よく話に聞く赤い色の唾液じゃなくて茶色い絵の具って感じだ。今の私は茶色い絵の具製造マシーンだ。
うう、なんでこんなの口にしちゃったんだろう……ん? 青臭さが抜けて、なんだか噛むのが楽しくなってきたぞ!? 相変わらず吐き出す唾液は茶色の絵の具っぽいけど、口の中には繊維質だけが残って、そういうガムみたいな感じだ。
しばらく噛み続け、味が無くなったので口から出すと、シュロの樹皮を丸めて作った毛玉みたいな残りカスが出てきた。
そんなわけで実際に檳榔を嗜んだわけだけど、Wikipediaにあった「軽い興奮・酩酊感」はあまり無かった気がする。ということはアレか、私は普段から軽い興奮・酩酊状態にあるということか。
今回の檳榔は初心者向け(実のまま・粒小さい)だと思うので、次回は中級者向け(刻み・葉巻き・石灰付き)を試してみようっと。
また台湾に行く楽しみが増えてしまったわ。どうしよう楽しい。