人生毎日夏休み。

一生懸命生きていれば、人生毎日夏休み。

台湾の田舎で医者に行った話。

ぼく「風邪をひいたので薬局で薬を買いたいです」

哥哥「医者で見てもらった方が治りが早いぞ」

姐姐「老公の言うとおりだわ! 医者に行きましょ!」

そして私は台湾の医者にかかることになった。

 

 

今回は長いので、結論を知りたい人はサッサとまとめへGo!

 

主な登場人物

・ぼく……愚かな日本人。またの名をエミリー。

・姐姐……ぼくが池上の民宿でお世話になっているお姉さん。

・哥哥……民宿の主(あるじ)。姐姐の夫。

・先生……池上でお医者さんをやっている先生。

 

なぜ風邪なんて引いたかって? 次の日程を見てほしい。

 

~ ~ 〜 回想・ある日のエミリー 〜 ~ ~

 

4時起きしたエミリーは6時過ぎに羽田空港に始発で到着し、牛重を食べ、8:50JL097台北松山空港へ旅立ち11:10には台北松山空港着、常客証でサクッと入国し松山駅へタクシーで移動、ランチ&散策タイムを汗だくになりながら堪能し、13:17松山から車内がキンキンに冷えた太魯閣號にて花蓮へ移動し、15:36花蓮着後は駅近を汗をかきかき徘徊しやっとみつけたかき氷屋で16:15カキ氷を食べ、17:26花蓮から普悠瑪號にて池上へ移動開始、クッタリしながらも18:43上着、哥哥の車で宿へ移動、姐姐としばし雑談、この時点でまだ19時くらい。

 

姐姐「あーた夕飯食べたの?」

ぼく「今夜はいいや、疲れてるから

姐姐「あーたまたそんなこと言って…ほら、このパイナップルでも食べときなさい!」

ぼく「はい…もぐもぐおいしい…」

 

~ ~ 〜 回想・了 〜 ~ ~

 

要約すると、熱気ムンムンの台湾の気候冷気ガンガンの電車の冷房にやられ、風邪をひいたのである。

なお症状は喉の違和感と鼻の奥の痛みであった。持参の頭痛薬は残念ながら役立ちそうにない。こ、困った

 

ネットで調べたところ、お湯に溶かして飲むタイプの風邪薬が何種類か存在し、屈臣氏などの薬局で購入可能だそうだ。しかしここは台東県池上郷、24時間営業の屈臣氏など無い。

まあおいしいパイナップル食べて寝たら治るかもしれないし!

とりあえず寝よう! 寝て忘れちゃおう!

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姐姐から貰ったパイナポー

翌朝。

ゴホッ。

確実に悪化している。や、薬局に行かねば。薬だ。クスリをちょうだい……

 

姐姐「おはよう!」

ぼく「早安! おはよう! ところでゴホッ、風邪を引いたみたいで薬が欲しいんだけど薬局ってこの街のどこにあるの?」

姐姐「あいやー、どおりで昨日元気がなかったわねあーた。薬局、薬局ねぇ……

哥哥「なんだなんだどうしたんだ」

姐姐「可哀想に、この子が風邪ひいたっていうのよ。だから薬買ってくるわ」

哥哥「薬局? 薬局で薬を買って飲むより、医者で見てもらった方が治りが早いぞ」

姐姐「確かに…そうね、老公(ダーリン)の言うとおりだわ! 医者に行きましょ!

 

そんな感じで姐姐のバイクの後ろに跨ること2~3分、近所の医者へ行くことに。って、海外で医者に行くの初めてだぞ。ちょっと不安……

 

姐姐「着いたわよ~降りて降りて! 大丈夫、取って喰いやしないから、早くいらっしゃい!」

受付の人「あらアンタどうしたのそんなに騒いで」

姐姐「この子が風邪ひいたっていうのよ〜。私は付き添いよ、付き添い」

受付の人「あいやー、哀れな日本人ね。とりあえず受付票に記入してちょうだい」

ぼく「は、はい……ゴホゴホ 

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待合室の様子。

氏名と生年月日を記入し、マツコと司馬師待つことしばし。医院内は古き良き昔ながらの医者って感じだ。そして待合室のソファがやらたとデカい。

そして診察室へ呼ばれる。

姐姐「あーた大丈夫よ、Google翻訳もあるし、先生の言うことちゃんと訳してあげるから!

今更であるが、これまでの会話表現は全て意訳である。ぼくの中国語レベルは幼児以下で、姐姐や哥哥との会話も3割くらいしか分かっていない。

一応病院で使うような表現も予習してきたし、いざとなれば筆談でなんとかなるでしょ……お願い……

 

姐姐「先生どーも! 今日はアタイじゃないのよ、ウチに来てる日本人の子なのよ〜。可哀想に風邪ひいちゃって」

先生「はは、小姐は見た限りお元気そうですね。さて、あなたは日本人ね……えーっと

 

先生「OK, Do you speak English?

ぼく「Yes I do!

 

この先生、めっちゃ流暢でクリアな英語を話すでござる!

 

先生「So, what’s the matter with you?

ぼく「Yesterday, I came to here by train, and it’s freezing but I got sleep...

先生「And you caught a cold

ぼく「Yes, but I don't have a fever

 

サクサクと的確に会話が成立するでごんす!

 

(以下意訳、英…英語での会話、中…中国語での会話)

先生(英)「じゃあ喉を見せて、はい、あーん。うん、腫れてるねぇ。咳も出るでしょ?」

ぼく(英)「咳出ます……咳で昨日夜中に起きました……

先生(英)「呼吸も診るね。息を吸って〜吐いて〜。肺はきれいだから風邪だねぇ」

姐姐(中)「あ、あーた達、英語ペラペラなのね……

先生(中)「あれ、知らなかったの? 彼女の英語かなりうまいよ」

ぼく(中)「中国語はポンコツですけどね、はは……ゴホゴホ」

先生(英)「疲れと寒さからきた風邪だね。仕事で疲れてたんじゃない?

ぼく(英)「そうなんです。ここに来るために先週はめっちゃ働いてました。そしてここ池上はいいところです」

先生(英)「でしょー。だから僕ももう20年も住みついてるよ」

 

いやー。

日本から12時間以上、台北からでも電車で数時間、台東県の端のこの街で、ピンチの時に英語が使えるとは何たる幸運。

そして薬を貰を貰います。先生から説明を受けましたよ。

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受付の奥で青シャツの左肩が見えているのが先生。

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別どり写真。

先生「はい、これが薬ね。白い袋の錠剤を1日3回飲んで」

ぼく「3回ということは、毎食後ですか?」

先生「そうそう。赤い包みは頓服ね。熱が出たら使って」

ぼく「わかりました~」

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赤い包み。中身は大きめの錠剤でした。

 

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デカい。

先生「お大事にね~」

ぼく「はい! 先生ありがとうございました! このご恩は一生忘れません!」

受付の人「先生はもう次の診察に行っちゃったわよ。それであなたはお会計ね~」

ぼく「ハッ! そ、そうだ、そしてぼくはこの国の保険証を持っていないのでした…おいくらなんでしょう?」

自費診療で診察+風邪薬3日分、日本だと保険適用で、診察だけでも3割負担で1,500円くらいするよ。ということは10割負担で約5,000円として、台湾では1,300元くらいかかってしまうのでは……

ん?

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?!

こ、これって…

受付の人「300元ね~

ぼく「本当に300元なのですか? 日本では医療点数に10をかけてその3割が自己負担でしてね、300点ということはつまり自費診療の場合

姐姐「300元でいいのよ。まあただの風邪でよかったわ。今日は部屋でゆっくりしてらっしゃい」

300元。2019年7月当時、約1,050円である。や、安い。

 

いやー。

台湾の田舎で医者に行く。どうなることかと思ったけれど、なかなか貴重な経験だったんじゃない? そしてできればもう二度としたくないわね…ゴホゴホ。

 

まとめ

台湾・台東県の池上郷で風邪をひいて、たまたま連れていかれた周健文診所では、周先生が英語で応対してくれた。診察して薬の処方もしてもらって、300元だったよ。

 

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外観。


旅は自己責任。風邪ひいたり怪我したりしないのが一番だねぇ。