台湾の田舎で医者に行った話。
ぼく「風邪をひいたので薬局で薬を買いたいです」
哥哥「医者で見てもらった方が治りが早いぞ」
姐姐「老公の言うとおりだわ! 医者に行きましょ!」
そして私は台湾の医者にかかることになった。
今回は長いので、結論を知りたい人はサッサとまとめへGo!
主な登場人物
・ぼく……愚かな日本人。またの名をエミリー。
・姐姐……ぼくが池上の民宿でお世話になっているお姉さん。
・哥哥……民宿の主(あるじ)。姐姐の夫。
・先生……池上でお医者さんをやっている先生。
なぜ風邪なんて引いたかって? 次の日程を見てほしい。
~ ~ 〜 回想・ある日のエミリー 〜 ~ ~
朝4時起きしたエミリーは6時過ぎに羽田空港に始発で到着し、牛重を食べ、8:50のJL097で台北松山空港へ旅立ち11:10には台北松山空港着、常客証でサクッと入国し松山駅へタクシーで移動、ランチ&散策タイムを汗だくになりながら堪能し、13:17松山から車内がキンキンに冷えた太魯閣號にて花蓮へ移動し、15:36花蓮着後は駅近を汗をかきかき徘徊しやっとみつけたかき氷屋で16:15カキ氷を食べ、17:26花蓮から普悠瑪號にて池上へ移動開始、クッタリしながらも18:43池上着、哥哥の車で宿へ移動、姐姐としばし雑談、この時点でまだ19時くらい。
姐姐「あーた夕飯食べたの?」
ぼく「今夜はいいや、疲れてるから…」
姐姐「あーたまたそんなこと言って…ほら、このパイナップルでも食べときなさい!」
ぼく「はい…もぐもぐおいしい…」
~ ~ 〜 回想・了 〜 ~ ~
要約すると、
なお症状は喉の違和感と鼻の奥の痛みであった。
ネットで調べたところ、
まあおいしいパイナップル食べて寝たら治るかもしれないし!
とりあえず寝よう!
翌朝。
ゴホッ。
確実に悪化している。や、薬局に行かねば。薬だ。
姐姐「おはよう!」
ぼく「早安! おはよう! ところでゴホッ、風邪を引いたみたいで…
姐姐「あいやー、どおりで昨日元気がなかったわねあーた。薬局、
哥哥「なんだなんだどうしたんだ」
姐姐「可哀想に、この子が風邪ひいたっていうのよ。
哥哥「薬局? 薬局で薬を買って飲むより、
姐姐「確かに…そうね、老公(ダーリン)の言うとおりだわ! 医者に行きましょ!
そんな感じで姐姐のバイクの後ろに跨ること2~3分、近所の医者へ行くことに。って、海外で医者に行くの初めてだぞ。ちょっと不安……
姐姐「着いたわよ~降りて降りて! 大丈夫、取って喰いやしないから、早くいらっしゃい!」
受付の人「あらアンタどうしたのそんなに騒いで」
姐姐「この子が風邪ひいたっていうのよ〜。私は付き添いよ、付き添い」
受付の人「あいやー、哀れな日本人ね。とりあえず受付票に記入してちょうだい」
ぼく「は、はい……ゴホゴホ」
氏名と生年月日を記入し、マツコと司馬師待つことしばし。医院内は古き良き昔ながらの医者って感じだ。そして待合室のソファがやらたとデカい。
そして診察室へ呼ばれる。
姐姐「あーた大丈夫よ、Google翻訳もあるし、先生の言うことちゃんと訳してあげるから!
今更であるが、これまでの会話表現は全て意訳である。ぼくの中国語レベルは幼児以下で、
一応病院で使うような表現も予習してきたし、
姐姐「先生どーも!
先生「はは、小姐は見た限りお元気そうですね。さて、あなたは日本人ね……えーっと」
先生「OK, Do you speak English?」
ぼく「Yes I do!」
この先生、めっちゃ流暢でクリアな英語を話すでござる!
先生「So, what’s the matter with you?」
ぼく「Yesterday, I came to here by train, and it’s freezing but I got sleep...」
先生「And you caught a cold」
ぼく「Yes, but I don't have a fever」
サクサクと的確に会話が成立するでごんす!
(以下意訳、英…英語での会話、中…中国語での会話)
先生(英)「じゃあ喉を見せて、はい、あーん。うん、
ぼく(英)「咳出ます……咳で昨日夜中に起きました……」
先生(英)「呼吸も診るね。息を吸って〜吐いて〜。肺はきれいだから風邪だねぇ」
姐姐(中)「あ、あーた達、英語ペラペラなのね……」
先生(中)「あれ、知らなかったの?
ぼく(中)「中国語はポンコツですけどね、はは……ゴホゴホ」
先生(英)「疲れと寒さからきた風邪だね。仕事で疲れてたんじゃない?
ぼく(英)「そうなんです。
先生(英)「でしょー。だから僕ももう20年も住みついてるよ」
いやー。
日本から12時間以上、台北からでも電車で数時間、台東県の端のこの街で、ピンチの時に英語が使えるとは何たる幸運。
そして薬を貰を貰います。先生から説明を受けましたよ。
先生「はい、これが薬ね。白い袋の錠剤を1日3回飲んで」
ぼく「3回ということは、毎食後ですか?」
先生「そうそう。赤い包みは頓服ね。熱が出たら使って」
ぼく「わかりました~」
先生「お大事にね~」
ぼく「はい! 先生ありがとうございました! このご恩は一生忘れません!」
受付の人「先生はもう次の診察に行っちゃったわよ。それであなたはお会計ね~」
ぼく「ハッ! そ、そうだ、そしてぼくはこの国の保険証を持っていないのでした…おいくらなんでしょう?」
自費診療で診察+風邪薬3日分、日本だと保険適用で、診察だけでも3割負担で1,500円くらいするよ。ということは10割負担で約5,000円として、台湾では1,300元くらいかかってしまうのでは……
ん?
こ、これって…
受付の人「300元ね~」
ぼく「本当に300元なのですか? 日本では医療点数に10をかけてその3割が自己負担でしてね、300点ということはつまり自費診療の場合」
姐姐「300元でいいのよ。まあただの風邪でよかったわ。今日は部屋でゆっくりしてらっしゃい」
300元。2019年7月当時、約1,050円である。や、安い。
いやー。
台湾の田舎で医者に行く。どうなることかと思ったけれど、なかなか貴重な経験だったんじゃない? そしてできればもう二度としたくないわね…ゴホゴホ。
まとめ
台湾・台東県の池上郷で風邪をひいて、たまたま連れていかれた周健文診所では、周先生が英語で応対してくれた。診察して薬の処方もしてもらって、300元だったよ。
旅は自己責任。風邪ひいたり怪我したりしないのが一番だねぇ。